今さらですが、幼なじみを好きになってしまいました

レビュー

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• 幼なじみラブコメの新定番になる予感

  作者が丸戸史明さんとよむさんの豪華タッグだというだけで、期待値が一気に上がりました。『冴えない彼女の育てかた』や『がんばれ同期ちゃん』のような名作を生み出したお二人のコラボで、幼なじみラブコメディとは……これは読まざるを得ない！ と、すぐに第1話を読み始めました。結果、甘酸っぱい胸キュンが止まらなくて、読み終わったあとしばらく余韻に浸ってしまいました。物語の主人公、白坂陽花梨は16歳の高校生。10年来の幼なじみ「タ～君」との日常が、なんとも羨ましくて微笑ましいんです。高校生になった今も、彼の部屋に平気で入り浸って、他愛のないおしゃべりを楽しむ二人の距離感が、まるで本物の幼なじみみたい。陽花梨の視点から語られる内面的な独白が特に秀逸で、「どうして気づいてくれないの!? こんなにアプローチしてるのに！」という叫びが、心に刺さります。一方通行の恋心が、周回遅れでようやく動き出す感じが、リアルで切なくて……。第1話だけでも、日常のさりげないシーンから生まれる微妙な感情の揺らぎが、じんわりと染みてきました。ラブコメの王道である「もどかしさ」を、こんなに新鮮に描けるなんて、さすがのタッグです。テーマとして、幼なじみという特別な関係が恋愛に変わる瞬間の難しさが、コミカルに描かれているのが魅力。甘い雰囲気にならない親密さ、遅れて芽生える想いの葛藤が、読んでいて自分の青春時代を思い出させます。絵柄もよむさんの持ち味である柔らかいタッチで、キャラクターの表情が豊か。陽花梨の悶々とした表情や、タ～君の無自覚な優しさが、視覚的に感情を増幅させてくれます。これからの展開がますます楽しみ。きっと、関係が進展するたびにドキドキが加速しそうです。

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  • tadasuki
  •  4.33
  • 2025.10.17
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